子どもを自転車に乗せる、子どもが自転車に乗り始める——そのとき最初にそろえたいのがヘルメットです。この記事では、警察庁・警視庁の資料と、メーカーの公式情報だけをもとに、選び方と、公式の仕様を確認できた2製品をまとめます。
先に結論を書きます
- 令和5年4月1日から、すべての自転車利用者のヘルメット着用が努力義務です。子どもが自転車を運転するときは保護者が、子どもを自転車に乗せるときは運転する人が、ヘルメットをかぶらせるよう努める必要があります(道路交通法第63条の11)
- 警察庁によると、自転車乗用中の事故で亡くなった方の約5割が頭部に致命傷を負っています
- 選ぶときは①SGマークなど安全性を示すマーク ②頭囲に合うサイズ(実際にかぶせて確認) ③あごひもを確実に締められること
- メーカー(オージーケーカブト)は、使用開始から3年をめやすに買い替え、一度でも大きな衝撃を受けたものは使わないよう案内しています
この記事が向いている人・向いていない人
| 向いている | 向いていない |
|---|---|
| 子乗せ自転車に1〜3歳の子を乗せ始める | ヘルメットの法律や罰則だけを知りたい(下の関連記事へ) |
| 小学生の通学・習い事用のヘルメットを選びたい | キックボードなど自転車以外の遊具用を探している(遊具ごとの取扱説明書を確認) |
なぜヘルメットが必要か——警察庁の資料から
警察庁は、自転車乗用中の交通事故で亡くなった方の約5割が頭部に致命傷を負っていると公表しています。また、主に頭部を負傷した死者・重傷者について、ヘルメットを着用していなかった方の割合は、着用していた方に比べて約1.7倍高いとしています(令和3年から令和7年までの5年間の合計)。
東京都内のデータでは、警視庁が、自転車事故で亡くなった方の約63.5パーセント(令和3年から令和7年までの都内)が頭部に致命傷を負い、ヘルメットを着用していない場合の致死率は、着用している場合の約2.3倍と公表しています。
法律ではどうなっている?
道路交通法第63条の11は、次のように定めています(警視庁のページより)。
- 自転車の運転者は、乗車用ヘルメットをかぶるよう努めなければならない(第1項)
- 自転車の運転者は、他人を自転車に乗車させるときは、その人に乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない(第2項)
- 児童又は幼児を保護する責任のある者は、児童又は幼児が自転車を運転するときは、乗車用ヘルメットをかぶらせるよう努めなければならない(第3項)
警察庁は、改正道路交通法の施行により、令和5年4月1日から全ての自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化されたとしています。罰則の扱いは自転車ヘルメットの努力義務と罰則の扱いで解説しています。
選び方は3つ
① SGマークなど、安全性を示すマークが付いているか
警察庁と警視庁は、ヘルメットは努めてSGマークなどの安全性を示すマークの付いたものを使うよう呼びかけています(警視庁は「交通の方法に関する教則」として掲載)。警視庁は、安全性を示すマークの例として、SGマーク、JCF公認・推奨マーク、JISマーク、CEマーク(EN1078)、CPSCマーク(1203)、GSマークなどを挙げています。
② 頭囲に合うサイズか(実際にかぶせて確認)
オージーケーカブトは、ヘルメットは頭に対して大きすぎても小さすぎてもしっかり守れないとし、額と後頭部の出っ張っている部分、耳のすぐ上を通るラインで頭囲を測ること、そして実際にかぶせて頭の形とサイズを確認することを勧めています。特に1〜3歳は頭が大きく成長するので注意が必要です。
③ あごひもを確実に締められるか
警察庁・警視庁は、あごひもを確実に締めるなど正しく着用するよう呼びかけています。子どもが自分で外してしまわないか、締めたときに苦しくないかも、かぶせて確かめてください。
なお、シェル(外側)の作りには「ハードシェル」「ソフトシェル」「ソフトシェル インモールド」などがありますが、オージーケーカブトは自社の子ども用ヘルメットについて「いずれのタイプも安全性は変わりません」としています。オージーケーカブトの製品では、丈夫さ(ハードシェル)・軽さ(ソフトシェル)・軽さとコンパクトさ(インモールド)の好みで選べます。
公式情報で仕様を確認できた2製品
【1〜3歳】オージーケーカブト FOOMY(フーミー)XSサイズ|195gの軽量・バックルカバー付き
| サイズ | 47〜50cm未満 |
| 年齢のめやす | 1〜3歳くらい(1歳未満の乳児は使用しないでください、とメーカーが明記) |
| 規格 | SG基準 |
| 参考重量 | 195g |
| 主な機能 | アジャスターダイヤル、バックルカバー、後部反射シール、洗えるインナーパッド |
※数値はオージーケーカブト公式サイトの製品仕様。
選んだ理由:メーカーは「小さな頭にもやさしい、軽くて負担の少ないヘルメット」としています。あごひものバックルをシリコンのカバーで覆い、肌のはさみ込みを防ぐ作りなので、小さな子のあごひもを締めるときに安心です。後頭部のダイヤルでサイズ調整ができます。メーカーは1歳未満の乳児には使用しないよう明記しているので、その点は守ってください。FOOMYにはSサイズもあるので、購入時は「XSサイズ(47〜50cm未満)」かどうかを確認してください。
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【小学生】オージーケーカブト AILE(エール)Mサイズ|後頭部のアジャスターで調整しやすい
| サイズ | 54〜56cm(Lサイズもあり) |
| 年齢のめやす | 7〜9歳くらい |
| 規格 | SG基準 |
| 参考重量 | 250g |
| シェル | ソフトシェル インモールド |
| 主な機能 | 3Dフィットアジャスター(上下4段階の高さ調整)、反射シール、洗えるインナーパッド |
※数値はオージーケーカブト公式サイトの製品仕様。
選んだ理由:後頭部のアジャスターで簡単にサイズ調整でき、メーカーは「抜群のホールド感でズレにくい設計」としています。通学で毎日かぶるなら、夜に車のライトを反射する反射シールや、洗えるインナーパッドも便利です。アジャスターやインナーパッドは補修パーツとして交換できます。
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正直に書いておく点
- 以前この記事に載せていた「警察庁データで致死率約2.3倍」は、正しくは警視庁が公表している東京都内のデータでした。全国の数字として警察庁が公表しているのは、上に書いた「約5割」「約1.7倍(割合)」です
- 以前の「2023年4月の改正で、保護者が子どもに着用させることが努力義務化」という書き方は不正確でした。令和5年4月1日から、年齢を問わずすべての自転車利用者のヘルメット着用が努力義務になっています
- 以前この記事で紹介していたMag Ride イチハチロクは、現在の仕様や販売状況をメーカーの公式ページで確認できなかったため、オージーケーカブトのFOOMY(XS)に差し替えました
- Amazonの検索結果には、SGマークなどの表示がない似た商品が並ぶことがあります。購入時は、製品や箱に安全性を示すマークが表示されているかを確認してください
- ヘルメットは、正しいサイズで、あごひもを締めてかぶったときに役に立ちます。かぶっていない時間は守れません
最後にちょこっとお勉強:ヘルメットは「潰れる」ことで頭を守っています
ヘルメットは「硬いから守れる」と思われがちですが、衝撃を受け止める中心は、内側の発泡スチロールのような衝撃吸収材です。強い衝撃を受けると、この素材が潰れながら、頭が止まるまでのわずかな時間を稼ぎます。ぶつかっている時間が長いほど、頭にかかる力は小さくなります。
潰れた部分は元に戻らず、外から見ても分からないことがあります。オージーケーカブトが「一度でも大きな衝撃を受けたヘルメットは、絶対に使用しないでください」と案内しているのは、このためと考えられます。転んで頭を打った、高い所から落とした——そんなときは買い替えを考えてください。
よくある質問
Q. 何年くらい使えますか?
オージーケーカブトは、使用開始後3年をめやすに買い替えを勧めています。頭囲が成長してサイズが合わなくなったときも買い替えどきです。
Q. 大人用の小さいサイズでもいいですか?
大切なのは、頭囲と頭の形に合っていることと、安全性を示すマークがあることです。オージーケーカブトは、子ども用(チャイルドメット)のS・M・L表記は、同社のスポーツタイプ「Kabuto」ブランドのS・M・L表記とは、同じ表記でも大きさが違うとしています。表記ではなく、実際にかぶせて確認してください。
Q. 罰則はありますか?
努力義務で、罰則の扱いは自転車ヘルメットの努力義務と罰則の扱いにまとめています。
まとめ
- 令和5年4月1日から、すべての自転車利用者のヘルメット着用が努力義務(道路交通法第63条の11)
- 警察庁によると、自転車乗用中の死者の約5割が頭部に致命傷
- 選ぶときは、安全性を示すマーク・頭囲に合うサイズ・あごひも
- 大きな衝撃を受けたら使わない。3年をめやすに買い替え(オージーケーカブト)
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