冬が近づくと、下校の時間にはもう薄暗くなっています。「うちの子は、車からちゃんと見えているんだろうか」——そう感じたことはありませんか。
この記事では、警察庁・京都府警察・日本反射材普及協会の資料をもとに、ランドセルに付ける反射材キーホルダーの必要性と、効果が出る付け方・選び方をまとめました。
先に結論を書きます
- 反射材は付けたほうがいい安全グッズです。警察庁は「反射材を着用している歩行者」は「着用していない歩行者」よりも2倍以上手前で発見できるといわれている、としています。
- 夕方は危ない時間帯です。警察庁は、日の入り時刻の前後1時間を「薄暮時間帯」と呼び、例年、交通死亡事故が多く発生しているとしています。
- 付ける場所で効果が変わります。京都府警察は「腰より下」「動きのある箇所」「側面」に付けるよう呼びかけています。警察庁も靴やカバンなどに反射材を付けるよう呼びかけています。ランドセルのキーホルダーに加えて、靴などの低い位置にも付けると、「腰より下」の条件も満たせます。
- 選ぶときは「再帰性反射」の反射材かを確認。光が来た方向へそのまま返る素材で、警察庁がいう「反射材」はこのタイプです。
なぜランドセルに反射材が必要なのか
夕方は、運転者から歩行者が見えにくい
警察庁は、令和3年から令和7年の5年間の交通死亡事故を分析し、日の入り時刻と重なる17時台から19時台に多く発生していること、薄暮時間帯には自動車と歩行者が衝突する事故が最も多く発生していることを公表しています。
そして、歩行者から見て車が近づいてくるのが分かっても、運転者からは歩行者がよく見えないことがある、としています。子供には「自分から車が見えていても、運転している人から自分が見えているとは限らない」ことを伝えておきましょう。
反射材があると、遠くから見つけてもらえる
日本反射材普及協会は、車のヘッドライトを下向き(ロービーム)にしたとき、夜間に運転者から歩行者が見える距離を次のように説明しています。
| 歩行者の服装など | 運転者から見える距離 |
|---|---|
| 黒っぽい色の服 | 約26m |
| 明るい色の服 | 約38m |
| 反射材を身につけている | 約57m以上 |
同協会は、乾いた路面を時速60kmで走る車が、運転者が歩行者を見つけてから止まるまでの距離を約44mとしています。明るい服でも見える距離(約38m)が止まるまでの距離(約44m)より短く、同協会は「明るい服装でも交通事故に遭う危険性がある」としています。
反射材キーホルダーの付け方|警察が勧める3つの位置
京都府警察は、反射材の効果的な着用例として次の3つを挙げています。
- 腰より下方の位置へ(自動車のライトがよく当たるように)
- 動きのある箇所へ(ドライバーの注意を引くように)
- 側面へ(道路を横断する際によく目立つように)
ランドセルに付けるなら、ぶら下がって揺れるキーホルダーを、ランドセルの下のほうや側面のフックに付けると、この3つに近づけられます。ただしランドセルは背中の高い位置にあるので、靴やくるぶしなどの低い位置にも反射材を付けておくと、「腰より下」の条件も満たせます。
反射材キーホルダーの選び方
- 「再帰性反射」の反射材を選ぶ。警察庁は、反射材を「再帰性の反射をする素材」と説明しています。光が当たった方向にそのまま返るので、車からはとても明るく光って見えます。なお、ただ光沢があるだけの素材や、蓄光(暗いところで光る)素材は、この仕組みとは別のものです。
- ランドセルにしっかり留まる金具か。落としてしまうと意味がありません。
- 子供が気に入るデザインか。どんなによい反射材も、外してしまえば役に立ちません。子供と一緒に選ぶのがおすすめです。
- ときどき光り方を確かめる。確かめ方は下の「ちょこっとお勉強」で紹介します。光り方が弱くなっていたり、表面が傷んでいたりしたら、替えることを考えましょう。
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反射材は光を当てられて初めて光ります。自分から光る小型ライトを組み合わせる方法もあります。ランドセルに付けるライトはOLIGHT Oclip Proの実機検証にまとめています。
正直に書いておく点
- この記事では、特定の商品をおすすめしていません。反射材キーホルダーは種類が多く、メーカーの公式資料で反射性能まで確かめられる商品が見つからなかったためです。上の選び方を目安に、子供が気に入るものを選んでください。
- 反射材を付けても、車が止まってくれるとは限りません。見つけてもらいやすくなる道具です。道路の渡り方などの交通ルールを守ることが前提です。
- 反射材の効果は、付けている本人には確認しにくいものです。光は車のほうへ返るためです。効果を確かめる方法は下の「ちょこっとお勉強」で紹介します。
最後にちょこっとお勉強:反射材は「運転している人のため」に光る
日本反射材普及協会は、反射材の仕組みを「光がどのような方向から当たっても光源に向かってそのまま反射する」と説明しています。そのため、本人には効果が確認できないが、ドライバーからは非常によく光って見える、としています。
この仕組みから、家でできる確認方法が分かります。暗い場所で反射材から少し離れ、懐中電灯(スマホのライトでも可)を自分の目のすぐ横に構えて照らしてみてください。光が自分の目の方向に返ってくるので、反射材が明るく光って見えます。ライトを腰の高さで持ったり、横から当てたりすると、光が自分の目に返ってこないので、目の横で照らしたときより暗く見えるはずです。
子供と一緒にやってみると、「自分には見えなくても、車からは見えている」ことが体験で分かります。反射材を外さずに付け続けるきっかけになるかもしれません。
よくある質問
Q. ランドセルカバーに反射材が付いていれば十分?
A. 京都府警察は、鞄などにあらかじめ付いている反射材もあるとして、服や鞄を選ぶ基準に交通安全性も加えるよう呼びかけています。そのうえで、ランドセルは背中の高い位置にあります。同警察は「腰より下」「動きのある箇所」「側面」に付けるよう呼びかけているので、靴など低い位置や、横から見える位置にも反射材があると、条件を満たしやすくなります。
Q. 反射材とライト、どちらがいい?
A. 警察庁は、歩行者や自転車利用者は反射材・ライトを活用することが効果的としています。反射材は光が当たったときに光り、ライトは自分で光ります。両方を組み合わせることもできます。
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まとめ
反射材は、運転者に早く見つけてもらうための安全グッズです。警察庁は、反射材を着用している歩行者は着用していない歩行者より2倍以上手前で発見できるといわれている、としています。ランドセルには揺れるキーホルダーを下のほうや側面に、さらに靴など腰より下にも付けると効果的です。家で一度、ライトを目の横に構えて光り方を確かめ、子供と一緒に「車からはこう見えている」と話してみてください。

