【結論】上着の引きひも×すべり台は死亡事故になる。「よいふく」(JIS L4129)と”ひも抜き”で防ぐ
先に結論をお伝えします。フードや首回りの引きひもがすべり台などの遊具に引っかかり、首が絞まって死に至った事故が実際に起きています。この事故を受けて、2015年12月に子供服のひもの安全規格JIS L4129(よみ:よいふく)が制定されました。頭・首回りに垂れ下がるひものある子供服は、この規格では認められていません。対策は2つ——買うときは規格に沿った服を選ぶ、今ある服はひもを抜く。どちらも今日からできます。
この記事を書いた人
私はメーカーの生産技術エンジニアとして14年間、設備の安全設計・リスクアセスメント・安全規格の適合評価に携わってきました。JIS規格の読み方・使い方は私の本業です。この記事では「よいふく」を親目線に翻訳します。
どんな事故が起きているのか
①すべり台×フードの引きひも……すべり降りる瞬間、ひもの結び目や先端が遊具の隙間・突起に引っかかると、体は落ちてひもは残る——首に全体重がかかります。2〜8歳で死亡事故が報告されている、最も典型的なパターンです。②エスカレーター×フード……手すりに寄りかかっていた子のフードが構造物に引っかかり、上着で首が絞まった事例もあります。③自転車・ドアへの巻き込み……ウエストや裾の長いひもは、自転車の車輪、ドア、車の乗降時に引っかかります。共通するのは、ひもは「引っかかったことに気づいてからでは間に合わない」ということです。
JIS L4129(よいふく)とは——親が知るべき3つのポイント
①頭・首回りの「垂れ下がるひも」は不可……フードの引きひもが典型です。②背中から出るひも、裾から垂れるひもも不可……ウエストひもの長さにも制限があります。③ただし任意規格で、罰則はない……努力義務のヘルメットと同じで、守っていない服も市場に流通できます。特に海外通販・輸入子供服はこの規格の対象外の設計が多いため、かわいさで選ぶ前にひもをチェックしてください。大手国内メーカーの多くはJIS L4129に対応済みです。
買う前の4点チェックと、今ある服の対策
【買う前】①首・頭回りに垂れ下がるひもがないか、②ウエスト・裾のひもが長すぎないか、③フードは強く引くと外れるホック式か(公園用はフードなしが最も安全)、④リボンや飾りひもがしっかり縫い付けられているか。【今ある服】フードや襟の引きひもは抜いてしまうのが一番確実です。抜けない場合は短く切って端を縫い留めます。マフラーも同じ理屈で危険なので、公園の日は引っ張ると外れるスナップ式ネックウォーマーに。そして遊具で遊ぶときは、かばん・水筒・縄跳び・自転車ヘルメットを外す——ひもと同じ「引っかかる物」だからです(ヘルメットは自転車では必須、遊具では外す。自転車ヘルメットの記事参照)。
よくある質問(FAQ)
Q. お下がりや古着はどう判断すれば?
A. 2015年以前の服はJIS制定前の設計が多いため、首回りのひもの有無を必ず確認してください。ひもを抜けば問題なく使えます。
Q. 何歳まで気をつけるべき?
A. JIS L4129は13歳未満を対象にしています。遊具で活発に遊ぶ年齢の間は、ひも・フードのチェックを続けてください。
Q. 服以外に「引っかかり」で注意すべきものは?
A. ポシェットの肩ひも、ネックレス、キーホルダーの長いストラップ、そして脱げかけのサンダルも転倒からの引っかかりにつながります。「遊具に乗る前に、ぶら下がる物を全部外す」を合言葉に。
まとめ
子供服のひも対策は、①買うときは首回りに垂れるひものない服(JIS L4129対応)を選ぶ、②今ある服はひもを抜く・切る、③公園ではフード・マフラー・かばん・ヘルメットなど「ぶら下がる物」を外す——の3つ。万一のけがへの備えは家庭用救急グッズの記事をどうぞ。かわいさと安全は両立できます。ひもを1本抜くだけで、防げる事故があります。
参考:消費者庁「子ども服のサイズ、ひもやフードに注意!」/経済産業省「子ども服の安全基準(JIS L4129)」/政府広報オンライン「こども服は、安全性を考えて選びましょう」


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