【結論】ブラインドのひもは「15秒で気絶・2〜3分で命に関わる」。対策は”届かなくする”の一択
先に結論をお伝えします。ブラインドやロールスクリーンの操作ひもが子供の首に絡まると、気道閉塞により15秒以内に気絶し、2〜3分で死亡に至る危険があります。消費者庁の調査では、国内で5歳未満の死亡事故が確認されており、OECDの調査では世界15か国で250件以上の死亡事故が把握されています。窓辺で静かに遊んでいた数分の間に起こる事故です。対策の本質はひとつ——ひもを子供の手が届かない状態にする。今日、家中の窓を見て回ってください。
この記事を書いた人
私はメーカーの生産技術エンジニアとして14年間、設備の安全設計・リスクアセスメント・安全規格の適合評価に携わってきました。この分野には2017年制定のJIS A4811という安全規格があります。規格の読み方を親目線に翻訳します。
なぜ「ただのひも」でこれほど危険なのか
①首がかかると自力で外せない……子供の首にループ状のひもがかかると、体重で締まる方向に力が働き、本人にはほどけません。②声が出ない……気道が塞がるため、助けを呼ぶ泣き声すら出せず、親は異変に気づけません。③遊びの中で起こる……ひもを首にかける「ネックレスごっこ」、ソファやベッドの上でのジャンプ、窓辺のかくれんぼ——日常の遊びがそのまま事故につながります。特に窓際にソファ・ベッド・棚がある部屋は、ひもの高さに子供の首が届く「事故の構図」が完成しています。
JIS A4811(2017年制定)——「安全なブラインド」の基準
この規格は、①子供(6歳未満)が背伸びして手が届く範囲にひもがないこと、②ひもで形成されるループが子供のあごの高さまでないこと、③一定の荷重でひもが外れるセーフティジョイントを持つこと——のいずれかを満たすよう求めています。2017年以降の国内主要メーカー品の多くはセーフティジョイント付きですが、それ以前の製品・海外製・ループ状の操作チェーンには対策のないものが多く残っています。賃貸の備え付けブラインドも要注意です。
今日からできる4つの対策
①ひもをクリップで高い位置に束ねる……専用のコードクリップ(数百円)やS字フックで、ひもを子供の届かない高さ(目安: 床から1m以上)にまとめます。これが最も早く確実な対策です。②窓際に「足場」を置かない……ソファ・ベッド・収納棚が窓際にあると、ひもの高さに首が届きます。ベビーベッドの設置位置は窓・ブラインドから離してください。③セーフティジョイント付きか確認する……ひもの途中に「外れる継ぎ目」があるか確認。なければメーカーの後付け部品や買い替えを検討します。④チェーン式はループを固定する……ループ状の操作チェーンは、付属のクリップやコードタイマーで壁に固定してたるみをなくします。なお「ひも×子供の首」の危険は子供服のひも・フードの記事で解説した構図と同じです。カーテンのタッセル(房掛けひも)も同様に注意してください。
よくある質問(FAQ)
Q. うちはロールスクリーンですが対象ですか?
A. はい。ロールスクリーン・シェード・上下ブラインドの昇降コード、横型ブラインドの操作ひも、すべて同じリスクです。「窓まわりの垂れ下がったひも全部」が点検対象です。
Q. 何歳まで警戒すべき?
A. 死亡事故は5歳未満に集中していますが、JISは6歳未満を基準にしています。少なくとも就学前までは、ひもを届かない状態に保ってください。
Q. 賃貸で備え付けのブラインドが古いタイプです
A. 交換できなくても、クリップで高く束ねる対策は今日できます。数百円の対策で防げるリスクなので、まず束ねることから始めてください。
まとめ
ブラインドのひも対策は、①クリップで床から1m以上に束ねる、②窓際に足場になる家具を置かない、③セーフティジョイントの有無を確認、④チェーンのループは固定——の4つ。「15秒で気絶」という時間の前では、気づいてから助けるのは間に合いません。届かなくする以外の正解はないのです。家庭内の危険の全体像は誤飲・いたずら対策の記事もどうぞ。
参考:消費者庁「ブラインドやカーテンのひも等による窒息事故に注意しましょう!」/日本ブラインド工業会「安心してブラインド等をご使用いただくために」/JIS A4811:2017「家庭用室内ブラインドに附属するコードの要求事項-子どもの安全性」


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